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日本人は手を携えて困難を克服できる~元NHKの宮田修氏(2) 

Udriin Soninより(2011.04.14)

NHKアナウンサー宮田修氏のインタビュー (その2)

元NHKアナウンサー宮田修氏のインタビュー(その1)
の続き

-緊急速報で誤報が入ったことはあるか?

-私達は記者が命がけで集めてきた情報を信じるしかない。そもそもNHKの記者の情報に疑念を挟む余地は無い。視聴者の受信料で成り立っている公共放送は、国民のために最も正確な情報を、最も早く伝えるべきだ。

-先日、福島県の原子力発電所の事故の際、地震の直後から放射性物質が出ていたのを、日本人が隠し、「放射性物質は漏れていない」、「漏れそうになっている」、「漏れた」などと段階的に伝えたと言われている。これはどの程度真実なのか?

-私が信じていることのひとつは、NHK情報を操作せず、事実を、その時に、伝えているということだ。起こった事実を隠し、公表しても大丈夫な時期が来たら公表するというのは嘘である。そのような権限はない。何十年にもわたって積み重ねてきたNHKの成果は、NHKのニュースが最も正確だという信頼の評価だ。NHKテレビの特徴は、その分野の専門家を呼んで、原子力発電所でまさに今、どのような状態にあるのか、今どこに故障が発生したのか、この後どのような悪影響が出るのか、などを伝えていた。最初から原子力発電所の問題は深刻である、簡単ではないと伝え続けていたのだよ。

-また、このような話が外国の一部のメディアでは伝えられていた。それは何かと言えば、今回の地震は、実は地震ではなく、日本人が海底で核実験を行ったのだ、福島から30~50kmの住民を避難させたが、海では200km離れたところで放射性物質が検出されたと言っているそうだ。

-これは事実と全く異なる。ニュースではなく、デマだ。日本のように核兵器の恐ろしさを身をもって味わった民族が、自らそのようなことを画策するなどありえない。骨身にしみて、日々の生活の中で理解している民族が、このようなことを画策しないというのが、唯一の真実だ。このような情報を広めている国は、裏に別の理由があると言うほかない。

-津波の被害の恐ろしさを、2005年にインドネシアで起こった大地震モンゴル人は深く理解した。津波というのは日本語だと思う。日本では、先日の津波よりも大きな津波が過去にあったのか?

-そう、日本語だ。私は過去にどこで、いつ、このように大きな津波があったのか、よく知らないが、日本人の頭の中には、もし海で大きな地震があったときは、大きな津波が来るという情報は入っている。だから、海の近くで揺れを感じたら、反射的に高いところへ走って逃げる。通常、地震があると、津波の注意報が出される。人々も知っている。私は今回も地震の後、人々があらかじめ決められた通りに非難して、津波から逃れられただろうと信じていた。しかし、今回の津波は、日本人の想像を超える、見たこともない大きな津波だった。高さ30mを超える波が押し寄せてきたのだよ。

-今回、多くの人が命を落とし、大きな被害が出たが、日本人の律儀さの表れとして、建物の耐震性の高さがそれを証明することになったと言えば、あなたは同意するか?

-日本人は困難な時こそ、より団結し、普段よりもさらに規律正しく振舞う。先日の地震で揺れが強かった都市では、ガスの供給が止まり、カセットコンロを人々が使うようになった。ある都市の小さな店で、全てのカセットボンベが売り切れたとき、店の人は色々な手を尽くして仕入れて売っていたが、特筆すべきなのは、彼が1円も値上げしなかったことだ。需要に応じて値上げして売れば、売り上げも伸びるが、全くそうしなかった。また、地震の時、携帯電話の回線が込み合って、繋がらなくなっていた。一方、街にある公衆電話は通話可能だったので、ある所では10m以上の行列ができていた。私も電話を掛けようと並んでいると、そこにいた人々は、普段より何倍も短く話し、他の人の迷惑にならないように、話す内容を事前にメモして、手みじかに話していたのを見たときには、素晴らしいと感じた。一般に、困難な状況になると、日本人は「自分には何ができるだろうか?」と考えるのだよ。

-横綱白鵬が福島に行き、救援物資を届け、ボランティアをしたことがニュースに出ていた。横綱に対して、福島に行って欲しいという期待・要望が人々の間にあったのか?

-必ず行かなければならないという義務は無い。しかし、横綱は被災地に行くことで、被災者や国民を励ました。それゆえ、私は横綱白鵬にありがとうと言いたい。

-あなたはNHKで1970年から39年間勤め上げ、定年退職された。言い換えれば、日本の高度経済成長期にこのテレビ局で働いていた。あなたにとって日本の発展はどのように感じられていたか?

-私は1970年に入社した。まさに高度経済成長期だった。分かりやすい例を挙げると、私が入社した時の初任給は4万円だった。今入社した人は5倍の初任給をもらっているのだよ。高度経済成長期の日本は、国中が活気と自信に満ちあふれていた。明るい、いいニュースをたくさん伝えてきた。しかし、どの国でも成長期と衰退期はあると思う。今回の災害は、別の見方をすれば、私達に再び成長する時代をもたらすだろうと考えている。困難や災害に見舞われるとき、日本人は互いの立場の違いを乗り越えて、団結できるという特徴がある。政治家までもが、今回の災害により、それまでの立場の違いを乗り越えて協力している。今は、このひとつにまとまった力を何に使うか?ということを話し合っている。

-あなたは39年間ずっとアナウンサーをしてきたのか?違う部署にも配属されたか?

-私は39年間ひたすらアナウンサーをしてきた。普通、39年もの間、テレビの顔としてニュースを読み続けるのは簡単ではない。その間も、非常に厳しい競争があった。しかし、自分の中では、61歳になったら仕事を辞めると決めていた。まさにその通りに、2009年に定年退職したよ。定年退職する日の前日まで、ニュースを読んでいた。会社からは、非常勤でも続けてくれ、あと1年続けてくれ、と言われていたが、私は自分が決めたとおりにアナウンサーの仕事を辞め、退職した。

-人々に良く知られたあなたには、定年後の仕事のオファーがたくさん来たのでは?あなたは定年退職後にどんな仕事を選んだのか?

-私は運に恵まれていると思う。アナウンサーという素晴らしい仕事に恵まれた。人々は皆、私のことを知っている。落ち込んだ顔で歩くことは許されない仕事だよ。もちろん、私には定年後のオファーがたくさん来た。しかし、今私がしている唯一の仕事は、神社で祝詞をあげることだ。日本人の主食である米が、たくさん収穫できますようにと、春には今年一年の豊作を祈り、秋には一年の収穫に恵まれたことを、自然や世界に感謝の言葉をささげる。そのような祝詞をあげる役目を、神社で私がさせてもらっている。私の知り合いの神主さんが、私にこの仕事を紹介してくれたので、私は喜んで引き受けたのだ。また、知り合いの会社の役員もしているが、私がする事はこれと言ってない。仕事をしていないのに給料をもらっているよ(笑)
 また、私のもうひとつの重要な仕事と言えば、あなた方モンゴルの「新モンゴル高校」の日本側の代表の仕事だ。私はこの仕事が大好きだ。毎年、春に3週間モンゴルに来て、高校生に授業をしている。

-あなたは何故この仕事をすることになったのか?モンゴル人とどのように知り合ったのか?

-私は20年ほど前に、モンゴル人歌手の少女と知り合ったのだ。それが運命だったのかもしれないと思う。歌の国際コンクールに参加し、グランプリを受賞したソロンゴは、NHKのインタビューに答えるために来ていた。しかし、思い出してもおかしな出会いだったよ。小さな女の子が、NHKのエスカレーターで(たぶん気に入ったんだろう)上ったり下りたりして走り回っていた。私はエスカレーターの前で待たされ、頭にきてその子を叱った。私が叱っても言葉が分からないソロンゴは、びっくりして私を見ていたよ。この前、ソロンゴが「私の子供に、あなたのきれいな日本語を教えてください」と言ってきたので、私は新モンゴル高校を紹介してあげたよ。2005年以降、毎年春に3週間モンゴルに来て、子供たちに授業をしている。今、新モンゴル高校から178名の生徒が日本に留学している。彼らが快適に留学生活を送れるように、日本側代表である私は努力している。

-朝、この学校に来る生徒たちを迎えるために、お辞儀をして挨拶をしていたあなたを見て、とても不思議だった。日本人は子供たち、生徒たちにも大きな敬意を表すのか?

-日本人は、挨拶をとても大切にする民族だ。教師が生徒たちよりも早く学校に来て、生徒たちを迎えているのは、生徒たちに対する敬意の表れだ。また、教師が生徒に対してこのように敬意を持って接するのは、生徒たちが、その日1日をがんばろうという気持ちにさせるためでもあると私は考えている。

 日本人なら誰もが知っている、宮田修さんにお話をうかがった。たくさんの興味深い仕事を断ってまで、神主の仕事をすることになった宮田さんは、モンゴルの留学生になにか問題があるときにはすぐに駆けつけると言う。
先日、地震があった後、モンゴル人留学生が帰国する前に、途中で休憩してもらおうと、自宅で布団の準備をしたり、鍋一杯の食事を用意していたそうだ。しかし、留学生たちは直接成田空港に行き、宮田さんの作った食事は何日もかかって自分で食べたそうだ。


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