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ゲル地区の住民は煙のない街を望んでいるか 

Unuudur紙より(2011.08.26)

 環境汚染は、世界が恐れている環境破壊を招いている。「アジアの白い女神」と呼ばれていたウランバートル(「赤い英雄」の意味)が、ウターンバートル(煙の英雄)になったのもその例外ではない。
ウランバートル市は、海抜600~700m(訳注:1300mの誤り)にあり、4つの山に囲まれた盆地で、風速1~2mの微風地帯である。
しかし、残念なことに発電所や様々な工場がウランバートル市の風上に位置し、4つの山のふもとから市内の中心地まで広がったゲル地区から出る煙が、ウランバートル市内の大気汚染の原因となっていることが、専門家たちの詳細な調査によって判明された。

 この調査に基づいて、モンゴル国大統領府直属の、国立大気汚染低減委員会が設置され、「きれいな空気」基金が政府の指導下でこの夏から精力的に事業を進めている。
その結果、ウランバートル市民は今年の冬にきれいな空気を吸うことができると期待を寄せている。

 ウランバートル市の大気汚染の50%が、ゲル地区に住む17万世帯から出る煙によって「製造」されている。そのため、ウランバートル市内の大気汚染重点対策地域に指定された7万世帯に対し、冬が始まるまでに、煙を出さないストーブを供給している。
調査によると、大気汚染のその他の要因には、発電所が6%、市内を走っている13.7万台の交通機関が20%となっている。

 発電所、自家暖房用ボイラー、個人住宅、企業などが毎年590万トンの生石炭、23.7万m3の木を燃料に利用し、大気中へ26万トンの有害物質を排出している。これは、ウランバートル市民一人当たり、317.8キロの有害物質が割り当てられていることになる。
 老若男女を問わず、胎児にもこのような有害物質の悪影響が及び、最近2,3年で異常出産や死産が急増していることは、大気汚染が災害レベルに達していることを物語っている。
 ここ数年、ウランバートル市内の硫黄酸化物、二酸化窒素の量が絶えず増加してきた。冬になると、発電所、ゲル地区などの燃料利用が増えることで、これらの数値はさらに上がる。一酸化炭素、二酸化硫黄、二酸化窒素の値が、国の定めた基準値の10倍になっていることは、ウランバートルの大気汚染が国家安全保障に関わる問題になっていることを示している。

 国立大気汚染低減委員会、ウランバートル市役所、「きれいな空気」基金が連携して、ウランバートル市内の大気汚染重点対策地域を指定し、今年の6月からこれらの地域のゲルに住んでいる住民に、煙を出さないストーブを供給する仕事をはじめた。
 現在、約7千世帯にそのストーブを供給した。このようなストーブを利用することによって、住民は毎年使ってきた燃料を30%節約できるという。それだけでなく、ストーブは95%の値引きつまり、2.1万トゥグルクで販売されている。購入には銀行のローンも利用できる。また、大気汚染重点対策地域のゲル地区の住民に関して、国会の法令で定めた通り、「首都の大気汚染低減に関する法」で規定されている基準を満たした世帯に対して、電気代を50%割引くなどの軽減措置が採られている。
 これらの政策によって、都市部の大気汚染が80%まで下げられると予測している。

 残念ながら、ゲル地区の住民には、ウランバートルの大気汚染を下げるのに貢献しようとする姿勢がない。
 政府、「きれいな空気」基金が、煙を出さないストーブの原価の70~95%を負担して、2.1万トゥグルクで販売しているが、ウランバートルの100万人の市民や、将来を担う子供達の健康を思いやって、そのストーブを買う住民はそれほどいないようだ。煙を出さないストーブの販売が、予定の1割にしか達していないことがその証拠だ。

 まず第一段階として、少なくとも7万世帯がこのストーブを利用することで、ウランバートル市民は冬にきれいな空気を吸うことができるという。しかし、ストーブ供給の事業が始まって3ヶ月もたった現在でも、7千世帯にしか供給できていない。その理由は、ゲル地区の住民が、健康を大事にしていないからか、無料のものが好きだからか。

 30万トゥグルク以上するストーブを、2.1万トゥグルクで購入するのを躊躇しているのは、無料で供給されるのを待っているからだと言う人もいる。みっともないと言うしかない。他人とまでは言わずとも、自らの健康を大事にする、公共のことを考える市民意識がいつになれば形成されるのだろう。

 6月にチンゲルテイ区から実施され、今日から数日後にスフバートル区、9月にバヤンズルフ区、ソンギノハイルハン区へと拡大していくこのプロジェクトには、秋の涼しい季節がはじまっているこの頃、住民が政府から実施している割引などを利用して、もっと積極的になってくれると期待するしかない。

 煙を出さないストーブ以外にも、断熱機能の高いゲルのカバー、ゲルの物置も供給されている。ゲルのカバーは、30万から35万トゥグルク、物置は、8万トゥグルクで販売されている。これらも値引きされている。政府、「きれいな空気」基金、モンゴルミレニアム挑戦基金から提供しているこれらの補助を受けて、きれいな空気のために行動を起すのは、ウランバートル市民、中でもゲル地区に住むあなただ。あなたはきれいな空気のために何をした?
 煙を出さないストーブを使わず、生石炭を使っている世帯を大気汚染重点対策地域から退去させ、ウランバートルで居住する権利を剥奪する件について、市役所では話し合われている。あなたはウランバートルから退去させられることを望んでいるのか?

原文はこちら

関連記事:「大気汚染」
煙の少ない燃料の規格ができた [2011/05/10]
大気汚染を減らす活動を開始する [2011/05/05]
ウランバートル市の煙について [2011/01/15]

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コメント

いつも有益な情報ありがとうございます。
そのストーブは誰が開発、または輸入したんでしょうか?
中国資本?韓国?それともmade in mongolia?

Re: タイトルなし

Temujin Masakiさま

煙の少ないストーブはトルコ製です。
「ハス・ゾーホ」と「ウルズィー・ゾーホ」の2種類があります。
2種類のストーブの写真は下記サイトよりご覧になれます。
注:リンク先は音が鳴りますのでご注意ください
http://airquality.ub.gov.mn/en/medee-medeelel/shine-medee.html

> いつも有益な情報ありがとうございます。
> そのストーブは誰が開発、または輸入したんでしょうか?
> 中国資本?韓国?それともmade in mongolia?

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